アニスが効いた焼き菓子、トルタ・デ・アセイテ

バターたっぷりのクッキーが大好きです。仕事しながら一枚、もう一枚と食べ続け…口福の代償として最後は罪悪感だけが残った…なんてこともしばしば。ただでさえ家で過ごす時間が長くて運動不足なのに、です。

そこで今宵のおやつに選んだのは、バターを使わないスペインの焼き菓子、「トルタ・デ・アセイテ(Torta de aceite)」。

トルタ・デ・アセイテは、古くからスペインで親しまれてきた小麦の焼き菓子です。卵やバターは不使用でオリーブオイル(エクストラバージンオイル)が使われているため、ほんの気持ちヘルシー。こちらはどのスーパーにも置いてある「Inés Rosales」という老舗メーカーの、一番ポピュラーなアニスシードとゴマが入ったものです。

地中海を彷彿とさせる白と青のパッケージの中には、クッキングペーパーのような薄い紙で包まれたトルタ・デ・アセイテが6枚。折り紙のような可愛らしい包みからは、直径約15cmほどの丸い形とこんがり色が透けています。

その姿はまるで……煎餅。初めて見た時は日本人心が高鳴りました。包みをそっと解くと、現れるのがこちら。

表面に砂糖がまぶされた薄い生地は、優しく持たないと簡単に割れてしまう繊細さ。実際には煎餅というよりはパイ寄りです。一口食べると“サクッ” “ほろっ”と、適度な歯応えと軽やかさ。そして、ふわっと広がるアニスの風味。シンプルな素材の生地だからこそ、アニスの爽やかな香りが際立って良いアクセントになっています。そして、時々顔を出すゴマの香ばしさ。これがまた良い仕事してます。

また、昔ながらの製法で一つひとつ作られているらしく、同じパッケージでもそれぞれ形状や焼き加減が異なります。これも愛嬌ですね。バターたっぷりの焼き菓子よりはだいぶギルトーフリーですが、クセになる美味しさは、ある意味危険です。

アニスが苦手な人にはオレンジ、シナモンといった他のフレーバーや、ローズマリー&タイム、ゴマ&シーソルトなどのしょっぱい系もあります。さらに、好きな食材をトッピングするというアイディアも。

 

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割れやすくお土産には不向きなので、スペインを訪れた際はぜひ現地で味わってみてください。



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