ヨーロッパ最大級!バレンシア中央市場を覗き見

先日のマドリードのサン・ミゲル市場に続いて、またまた今回のテーマは「市場」。今宵の舞台は、その温暖な気候と豊かで多様な食文化を求めて国内外から観光客が集うスペイン第3の都市バレンシアの中央市場(Mercado Central)です。

私がバレンシア中央市場を訪れたのは、半年前にあたる昨年の12月。義父が同地出身ということでバレンシアをナビゲートしてもらった際に案内してもらったのですが、かなり興奮しました。過去生活したことのあるロンドンやベルリン、旅行で訪れたパリやアムステルダム、東欧の国々..etc..これまで10数カ国のローカルマーケットに足を運んでいますが、バレンシア中央市場はヨーロッパ最大の生鮮食品マーケットとのことで敷地面積はなんと8,000平方メートル!ちょっとしたテーマパークのようでした。

建物内に足を踏み入れると、新鮮な野菜や果物、肉、シーフード、チーズ、生ハム、ナッツ、ドライフルーツ、スパイス、穀物類といった多種多様なストールがずらり。その数なんと1000軒近くにのぼるのだとか。

現地の一般家庭はもちろんのこと、バルやレストランのシェフも食材を求めてここへやって来るらしく、変わり種野菜からグルメ食材まで品揃えはピカイチ。スペインらしい食材でいうと、この辺りは面白い顔ぶれかと。

スペインの巨大なトマト。肉厚で瑞々しい。
カリンのジャム「メンブリージョ」はチーズとの相性抜群。
スペインではナッツやドライフルーツの消費率が高く、デーツは人気のスナック。
チュファ(タイガーナッツ)の実で作るミルク「オルチャタ」は夏の定番ドリンク。

また、見所は建築にも。バレンシア市内の象徴的なモダニズム(アールヌーボー)建築の一つである中央市場は、ガラスやタイルの美しさが際立つ大聖堂のような美観。とりわけ目を引くのが、建物中央の風見鶏が冠された革新的なドームです。建物内に光を取り入れる窓の役割を果たすこのドームを見上げると、バレンシアオレンジが描かれたタイルが!足を止めてじっくり眺めないわけにはいきません。

建築設計を担当したのは、カタルーニャの建築学校を卒業した後、バルセロナのサン・パウ病院やカタルーニャ音楽堂を手掛けたことで知られるリュイス・ドメネク・イ・モンタネーの下で経験を積んだ二人の建築家、アレサンドレ・ソレール・イ・マルクとフランシスコ・グアルディア・イ・ヴィアル。ドメネクといえば、あのガウディを教え子に持つ人物です。食と建築を通してスペインの歴史や文化を体感できるバレンシア中央市場。同地を訪れる際はTo goリストに追加を!



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