ひっそり追いかけている、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ

先日、「いつからネトフリ生活が始まったんだっけ?」と気になって調べてみたところ、2016年だと判明。かれこれもう6年近くお世話になっています。それまで家で映画といえばレンタルDVD一択で、大学時代には授業やバイトがない日の前日、必ずといっていいほどTSUTAYA通いしていました。時代の流れってすごい…という話ではなく、そんなDVD時代からひそかに追いかけている人がいまして。タイトルにも書いてあるケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(Caleb Landry Jones)です。

Image: THE LAST MAGAZINE

初めて見た時、衝撃が走りました。『ハード・ラッシュ』にダメな弟役として出演していたのですが、脇役ながら独特の存在感を放っていたのです。その鮮烈な印象が忘れられず、彼が出演する作品をひっそりチェックするように。目立つタイプではありませんが、まぁ~魅力的な俳優さんなんです。

Image: (C)2012 Rhombus Media(Antiviral)Inc.

アメリカ・テキサス州生まれのケイレブは、17歳の頃に『ノーカントリー』で映画デビュー。その後、『Superbad』、『The Longshots』、『ラスト・エクソシズム』、『ソーシャル・ネットワーク』、『X-MEN』、『ハード・ラッシュ』など、インディペンデントとメインストリームの両方の作品で脇役として活躍します。

デヴィッド・クローネンバーグ監督の長男、ブランドン・クローネンバーグ監督がメガホンを取った、SFサスペンス『アンチヴァイラル』では初の主役に抜擢。また2017年公開の出演作のうち『フロリダ・プロジェクト』、『ゲット・アウト』、『スリー・ビルボード』は、第90回アカデミー賞にノミネートされ、後者の2作は作品賞にノミネートされました。

そして2021年のジャスティン・カーゼル監督の作品、オーストラリアで起きたポートアーサー事件に焦点を当てた『Nitram』にマーティン・ブライアント役で主演。同作は今年7月にカンヌ映画祭で初公開され、ケイレブは最優秀俳優賞を受賞しました。

Image: Filmaffinity es

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儚くて脆い繊細そうな風貌から荒々しさの片鱗が見え隠れするミステリアスな雰囲気。不思議なものほど魅力的に映るように、その掴みどころのなさに惹かれるのか。普段だったら選ばないジャンルの作品であっても、ケイレブが出演していると分かればスルーできません。

さらに、俳優の他にミュージシャンとしても活動しているケイレブ。そちらでも異質というか、独特の感性を見せています。またSNSは音楽活動用のアカウントしか見当たらず、その雰囲気通りパーソナルな部分は謎。そこがまたいい!とすら思えてしまうのです。というわけで、今後も彼の出演作をひっそり追いかけることになりそうです。

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