Wet・Maggie Rogers・Clairo and more…お気に入り音楽アーティストの話。

Featured Image: Instagram @clairo, @kingprincess69, @halfaliveco, @wet

音に現れる自由さ、何度もフラッシュバックするメロディ、メッセージを想起させる印象的な言葉選び、きっと誰もが音楽に対して独自の「好き」の角度を持っているのでは。

私は基本的にジャンル問わずどんな音楽でも楽しめるタイプの人間ですが、やはり特別惹かれるものが存在します。今回はそんな私個人のお気に入りアーティストの話を。

気になるアーティスト・楽曲はぜひチェックしてみて下さい。

Wet

ブルックリン発のユニットWet。『Don’t Wanna Be Your Girl』を初めて聞いた時の、美しさと共存する儚く切ないメロディから沸き上がってきた何とも言えない衝撃と喜びと言ったら…。

メロディに浮かぶ繊細な歌詞、ヴォーカル・ケリーの滑らかで透き通るような歌声の中に滲むもの悲しさ、その二つの輝きも特別。

そんなWetの作品の中でも『There’s a Reason』『Weak』は何度聴いたか分からないくらいリピートしているお気に入りの楽曲です。また今年2月に公開された『Old Bone』も消え入りそうな雰囲気や脆さなどWet的表現が秀逸。

 

The xx

世界的に知名度が高いロンドン出身のバンドThe xx。ギター・ボーカルのロミー、ベース・ボーカルのオリヴァー、プロデューサーのジェイミー・スミスの3人からなるThe xxの音楽はどこまでもドラマチック。

それでいて心にすっと入り込んでくる不思議な力を持っていて、彼らの音楽を聴いていると海水で浮遊するような、はたまた暗闇と同化するような、そんな例え難い感覚に陥るのです。

フェミニンで軽やかなロミーの歌声、気怠く吐き出すようなオリヴァーの歌声、その二つが生む絶妙な調和とジェイミーの創る無駄のない美しいメロディ…。『I Dare You』『On Hold』『Say Something Loving』どの楽曲も思わず溜息が漏れてしまうほど私にとってアイデアルなものばかり。




 

Maggie Rogers

「ファレル・ウィリアムズによって見出された女の子」として知られるマギー。『Alaska』は一気にポピュラーソングの仲間入りをし、彼女自身の知名度をとてつもないスピードで押し上げたことはよく知られています。

Alaska』には自然を愛する彼女らしいエッセンスが散りばめられており、私にとって人間的な温もりやいつかの感覚・記憶を思い出させてくれる楽曲でもあります。

しなやかで力強く、秋晴れのようにカラッとした歌声。かと思えば、繊細で美しい高音の響き。綴られた歌詞はまるで小説や日記。一瞬で彼女の虜に…。

新しいサウンドへの挑戦を感じさせる『Fallingwater』『Give A Little』といった楽曲も彼女らしさが滲んでいて素敵。

 

Clairo

ボストン出身の新人アーティストClairo。彼女の名前が世間に知れ渡ったのは2017年に彼女自身がYoutubeに投稿した『Pretty Girl』の動画。

カセットテープから流れているような粗々しいサウンド、ドリーミーなメロディ、そして「髪の毛はベトベトで肌は荒れていたし、着るものもなかった、それにベッドから出たくもなかった」と本人が話すように、画面に映る彼女は目覚めてすぐの飾らない姿。そんな1本の動画が大ヒットし、アーティストとしてのキャリアを歩み始めたのだから驚きです。

最近だと映画『Skate Kitchen』のサントラに使用された『Heaven』が話題に。この楽曲は脱力感やアンニュイさに満ちた歌声、メロディの浮遊感、まさにClairoならではの一曲。今年の8月に発売されるアルバムの一曲『Bags』も既にリピートが止まりません。

そういえば彼女のファンが作った史上最大級に可愛いTwitterアカウント(clairo×cat)ぜひフォローオススメです!

 

HAIM

日本でも人気のカリフォルニア出身・姉妹バンドHAIM。『Little of Your Love』『Want You Back』『Falling』…挙げればキリのない良曲ばかり。

つい口ずさみたくなるキャッチ-なメロディ、姉妹ならではの息ぴったりのハーモニー、MVのダンス、センス抜群のファッション、彼女たちには音楽というジャンルだけでは語りつくせない数多くの魅力が存在します。フェミニストとして楽曲(代表的なのがMy Song 5)やSNSを通してメッセージを発信している彼女たちのパワフルさや芯の強さもそう。

HAIMの音楽そのものが最高にクールなのは間違いないけど、私の中の彼女たちの魅力はその他の要素も多く含まれて構築されているような気がします。



 

half・alive

最初に彼らの音楽を聴いたのは確かYoutubeだったはず。彼らの音楽も、その音楽を表現するMVも他を寄せつけない彼らだけの独自の世界観で成り立っていて、ユニークかつ神経質な芸術家のような雰囲気を持ち合わせる面白い3人組という印象でした。

still feel.』『aawake at night』『arrow』、彼らの音楽に感じる無限のインスピレーションと創造性。その源は一体何だろう?という疑問から始まり、無意識のうちに何度も襲われる強烈な中毒性。アートな振り付けを盛り込んだMVはショートフィルムのようでもう何度観たか分かりません。あぁ、本当に最高!

 

King Princess

若干20歳のシンガーソングライター・プロデューサーのKing Princessことミカエラ・ストラウス。ハスキーがかったニュートラルな歌声。インディ系青春映画のヒロインのようなユニークさと可愛らしさ、それでいてブレない意志と自我を保った感じ。初めて彼女を見た時の驚きと興奮は凄かったです。

彼女の音楽といえば”クィア(queer)な愛”。デビューシングル『1950』はパトリシア・ハイスミスの同性愛をテーマにした小説『The Price of Salt(1950)』にインスパイアされた楽曲で、心に隠した欲望・クィアの恋愛について歌っています。

その他『Pussy Is God』『Talia』『Holy』、クィアな彼女の作る音楽は純粋な愛に溢れ、パワフルなメッセージを秘めるものばかり。LGBTQコミュニティ、ジェンダーレスを支持する人々にとってまさにニューアイコン的存在なのです。


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