ホアキン・ソローヤの邸宅兼アトリエ美術館「Museo Sorolla」

先週末、約半年ぶりにソローヤ美術館を訪れました。名前の通りここはスペイン人の印象派画家ホアキン・ソローヤ(リャ)の個人美術館。建物はソローヤの邸宅兼アトリエがそのまま使用されています。

年始に一度、春に一度、そして今回で今年三度目の訪問。マドリード三大美術館と比較するとかなりコンパクトながら名画の数々に加え、ソローヤと彼の家族がコレクションしていた骨董品や陶器、美しいパティオや庭、スペイン15~20世紀までの伝統的なタイルなど見所が多く何度再訪しても飽きることはありません。

場所はチャンベリ地区のGregorio Marañón駅から徒歩約5分。美術館にしては小規模とはいえ外観からしてその当時にしてはかなり立派な邸宅。

門をくぐるとスペインの風が吹く水、植物、タイルで構成された美しい庭。セビーヤのアルカサル「トロイの庭園」やグラナダのアルハンブラ宮殿「ヘネラリフェ」から着想を得たスペースの他に、家族で寛いだというパーゴラ。設計を手掛けたのはソローヤ自身なんだそう。

パーゴラにはソローヤの銅像が。手元にはパレットとブラシ。

一階エントランスで迎えてくれるアンダルシア調のパティオと隣の陶器コレクションにもうっとり。

絵画コレクションの展示室はというと、重厚感のあるクリムゾンレッドの壁色とは対照的にしなやかで繊細で、日常の優しい光を掬って映し出したようなソローヤの作品たちがぎゅうぎゅうと肩を寄せ合っている状態。しかも3つの部屋はそれぞれアトリエやオフィスとして使われていたもので、保存状態の良い家具や画材道具、デコレーションのオブジェが背景という贅沢さ。

読書や帽子といった“余暇”や“憩い”を呼び起こすもの、香りを想像するもの・・・断片的に画を切り取って遊んでみたり。鑑賞の仕方はきっと自由だから、と自分に言い聞かせて。

絵画メインの展示室を抜けるとその先はラウンジやダイニングルーム。光を誘う大きな窓、果物と花とソローヤの家族が描かれた壁画などなど。この日は人波に流れるように鑑賞して約1時間ほど滞在し、最後にサクッとミュージアムショップを覗いて美術館を後にしました。

次回訪れるのは来年かな~と思っていたら、今月末から来年の5月上旬まで特別展「Sorolla. Dibujante sin descanso」が開催されるとのこと。ソローヤのドローイングにフィーチャーした内容とのことでかなり面白そう‥!

Museo Sorolla公式サイトより

特別展開催中にまた行かなければ。早速予定に追加決定です。

Info

ソローヤ(ソローリャ)美術館(Museo Sorolla)

開館時間:火曜~土曜9:30~20:00、日曜・祝日10:00~15:00 ※土曜日の午後2:30以降および日曜日は無料

休館日:毎週月曜、1月1日および1月6日、5月1日、11月9日、12月24・25・31

※情報は2019年11月現在のものになります。

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